食べて痩せるダイエット 体脂肪とは
脂肪と聞いただけで、太ると反射的に考えてしまう人が多いのではないでしょうか。

脂肪は、タンパク質、炭水化物とともに三大栄養素の一つですが、肥満と結びついて嫌われものになっているようです。しかし、安易に嫌うものではありません。脂肪と一口にいっても、いろいろな脂肪があり、それぞれ大切な役割があります。

皮下脂肪
皮膚の下について、体脂肪を蓄えます。
内臓脂肪
心臓のまわりや腸間膜にまつわりついて、腹腔内の脂肪量を増やします。
血中脂肪
血液の中に溶けている脂肪のことで、この脂肪が異常に増えた状態が高脂血症です。血中脂肪は血管を流れながら、いろいろ悪さをします。その結果が動脈硬化や糖尿病、高血圧症です。血中脂肪には、中性脂肪とコレステロールとがあります。
皮下脂肪、内臓脂肪、血中脂肪の3つを合わせて体脂肪と呼びます。

体脂肪のうち、とくに皮下脂肪は、いざというとき、すぐに使える備蓄用エネルギー源の役割を果たします。また、皮下脂肪を味方にすれば、若々しく、しかも美しく健康になることができます。ただし、問題はその備蓄の方法と量にあります。

体脂肪を取りけれるには、二つのルートがあります。

1、膵臓の外分泌のリパーゼで、食べ物から取り入れた脂肪を脂肪酸とグリセイリンに分解して、小腸から取り入れて再び脂肪に合成します。

2、膵臓の内分泌のインスリンで、余分な糖質を脂肪に変えて蓄えます。

このうち、備蓄用として理想的なのは2のほうです。脂肪を蓄える適切な場所は、皮下脂肪です。皮下脂肪は適量をためて、均等に使えば、若々しく美しく健康を保つことができるのです。

体脂肪を味方につけるためには、たとえば、ご飯をしっかり食べるなど毎日の食事のとり方が大事になってきます。

皮下脂肪のことをぜい肉などといいます。ぜい肉がつかないようにといって食事を極端に減らす、その結果、拒食症になる人がいますが、とんでもない間違いです。皮下脂肪が減っている人の体はどうなってしまうのでしょうか。

細胞の一つひとつが小さくなって縮み、ひからびてしまいます。人間の肝臓は健康な人の場合、約1.5kgあります。しかし、拒食症の人は400〜500gしかありません。もちろん、胃や肝臓、腎臓、子宮なども縮んでしまいます。そうなると、臓器は本来の十分な働きができなくなってしまいます。

とくに女性は、子宮が小さくなると、不妊・流産になる可能性が非常に高くなります。虚飾のために、各臓器はためてあったエネルギーをご飯にかわるエネルギー源として生命維持のためにどんどん使ってしまうのです。つまり、生命維持のために臓器が犠牲となってしまうということです。

体内にためたエネルギーがどんどん減っていくと、内臓はペチャンコになっていきます。肌がカサカサの人は内臓もカサカサなのです。胸やお尻がペチャンコの人は、内臓も不健康な証拠と考えてよいでしょう。

そういう困った胸やお尻も、きちんとした食事を続けることで元気に回復してきます。内臓が元気になると、出るべきところはちゃんと出て、ウエストや背中、お腹にはぜい肉はつきません。

逆に、皮下脂肪がつきすぎている人は、内臓にも脂肪がこびりついているのに、必要な組織は貧弱というケースが多いのです。

とくに、内臓の働きが弱い人は、エネルギーを使う力も弱いわけですから、必要な組織をつくれないのです。いたずらにエネルギーをあまらせてしまう結果、エネルギーは皮下脂肪となって体内に蓄積されてしまい、太るという悪循環を繰り返すことになります。




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